プロローグ

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部の男子の中でも、長身が目立つ。 サラッとした、クセのない黒髪。 少し前髪が鬱陶しそうな長さではあるけど、 無造作に整えられた髪型は似合っていた。 眼鏡の奥の涼し気な目元には、矢を放つために集中した仄かな光が宿っている。 道着姿の彼は、 まるで江戸時代とかから抜け出てきた若武者のように、均整のとれた佇まいをしていて。 そんな彼を見つけた瞬間、 目が離せなくなった。 ーーーーそれが、この恋の始まりだった。
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