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年明け。
朝美達との約束通り、私達は初詣に来ておみくじを引いていた。
「あ~あ、今年は悲しき受験生だな~、昂介」
そうこぼしながら、ガサガサと沢田先輩がおみくじを開ける。
「うおっ、やったね大吉!」
「俺も大吉」
「あたしは……小吉? 微妙! ひかりは?」
「えーっとね、……うそ、凶だよ」
細長い紙の真ん中に、でかでかと凶の文字があり、がくん、とうなだれてしまう。
「凶!? ついてないな~、桃瀬!」
あははは、と高笑いをする沢田先輩をキッと一睨み
してから、私は速攻で高い場所にそのおみくじを結ぼうと手を伸ばした。
「貸して」
背後から昂くんの声と共に腕が伸びてきて、1番高い位置にそれを結びつけてくれる。
「……俺が大吉だし、一緒にいるひかりも大丈夫だろ」
そう言って、ぽん、と頭に手を置いてくれる。
昂くんの優しい微笑みに、おみくじのせいでささくれだった気持ちが癒されて、ほんわかした。
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