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「ところで、さっき部室行く途中で話したやつの続きだけど。」
おもむろに朝美が口を開く。
「もうすぐ夏休みじゃない?休み入るとすぐ合宿あるじゃん。それが1番お近づきになるチャンスだと思うんだよね。」
私に向かって瞳をキラッと光らせながら続けた。
「合宿中に部内でカップルできるの、今までも多いんだってよ?
めくるめく夏の思い出を作るためにも、ここはひとつ!
…協力し合お?」
ガシッと両手を掴まれて、お願いのポーズを決め込まれる。
「きょ、協力って…いいけど何か考えてんの?」
朝美の勢いに押されて、ちょっと引き気味に尋ねる。
「ふっふ~、夏の風物詩で攻めてく作戦よぉ!」
ニッコリ笑ってVサイン。
…朝美の作戦はどうせ穴だらけだろうと思うけど。
自分のことはともかく、朝美には頑張って欲しいし、もちろん協力することにした。
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