第一章:異変

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まさか皆既に… 「そんな……嘘…嘘だ…」 必死に悪い考えを振り払おうとするが 一度浮かんだソレは中々離れてくれない。 私が直ぐに帰っていれば間に合ったかもしれないのに 私の所為だ…この里を守らなきゃいけないのに… 私の力が足りなかったから… 後悔と共にある種の感情がわき上がってくる。 憎い… 里を襲ったあの化け物が憎い 憎い… 憎い…憎い… ならばどうする? 問いかけなくてもわかる アレを全滅させれば良いだけだ 「…っぁああああ!!!!!」 よくわからない叫び声を上げながら急降下、目に入ったその化け物をーー 斬 霊力を込めた真空刃で斬り伏せる。 頭に血が上った私は、霊札を使用しない風の霊術、風切りの刃と呼ばれるモノを使っていた。 威力が高い分霊力消費も激しいがそんなの関係ない、全て私が倒してやる……! そのまま跳躍して次のターゲットに移る。 斬 斬斬斬斬斬……! 斬られた化け物共はそのまま粒子となって消え去るが、まだ足りない 私の怒りはまだ収まらない まだだ…まだ残っている…! 「まだ…っ!」 再び跳躍しようと霊術を使用しようとしたとたん、急に目眩が襲いかかり崩れ落ちる。 急激な霊力の大幅消費に伴う反動が来たようだ。霊力消費が大きい霊術を使いすぎたツケがまわってきたようだ… つまるところMP切れ、もう何もできないだろう…。
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