第一章:異変

10/14
前へ
/24ページ
次へ
私が下に着いた時の里は混乱の真っ直中だった。 あちこちで暴れているディアスによって家や店などが燃えている。 あいつ火吐くんだと何となく見ながら右手に霊力集中… 宝石サイズの霊力でできた塊を数個作り出す。更にそれに属性を付与。 今作ったのは衝撃を与える事によって塊の中に入った属性の霊術を発動させるもの……早い話爆弾だ。 霊力があれば無限に作り出せるのでどこかの宝石魔術を使う魔術師よりもお金はかからない。 ただ保有できる霊力量には限界があるためコツコツ溜めたりとかはできない。  戦闘準備が完了した所で早速視界にディアスを捉える。 数は三匹程、まずは一番近くのディアスの足下に風の属性を付与した霊力で作った殻…霊殻を投げる。 殻が割れると中の霊術が発動、ゴウッと風が巻き起こり相手の体を宙に浮かす。 「せぇいっ!!」 気合い一閃、浮いてがら空きになった土手っ腹に向かって正拳突きを放つ。 あ、ちなみに霊力で強化してるから拳は大丈夫です。 私の一撃を受けたディアスはその勢いのまま壁に激突、その体を闇の粒子と変えて消え去った。 「…さて、とりあえず後二匹」 うん、殴るって気分がスッキリするね 顔に笑みを浮かべながら私は此方の方を向いたディアスの方に歩いていったーー。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加