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「あ~~っ!あっちこっちどこ行くのよ!」
愚痴をこぼしながらまた暫く走るとお目当ての人を発見。
壁に寄りかかって休んでいるようだ。
で、その前にはディアスがいて………
「……って不味い!!」
一瞬ぼうっと眺めてた!!
あれは明らかに絶対絶命って奴だ!
霊殻を投げて春香に被害が及んだらそれはそれで駄目だ。
右腕に霊力を集中…
今度はその状態を維持、一気に走り出して距離を詰める。
ディアスは春香に向かって爪を振り下ろす所、でも間に合った!
ここは既に私の距離!!
「二連…魔撃っ!!」
踏み込みと同時にディアスの体に拳を叩き込む、その瞬間に溜めていた霊力を解放つ。
一種の衝撃波のような物が起きて春香を襲おうとしたディアスは一瞬で吹き飛んでいき、体を爆散させた。
ふぅ…間に合った…
「全く…久々に故郷に戻ってきたと思ったら…一体どんな状況よこれ。ほら、大丈夫春香?立てる?」
軽く愚痴をこぼしながら呆然とした表情の春香に手を差しのばす。
実に10年振りの再会かな?
久しぶりに会ったその子はあの時とは違う成長した声で…
「…紅葉ちゃん?」
私の名前を呼んだのだった。
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