第一章:異変

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「……見つけた」 暫く飛翔し目標の森に着くと、入口付近で例の化け物が暴れているのが見えた。 遠目から見てみると現れたのは森の中のようであちこち木が薙ぎ倒されていたりと先程知らせてくれた人たちが必死に足止めしようとしていてくれたのがわかった。 「よし…!」 小さく自身に気合いを入れると化け物の目の前に降り立つ。 ……始めてみるタイプだ。 四足歩行で歩いてきているソレは鰐…に近い形で、体は黒く鱗も堅そうだ…。 ーーー訂正 あれは鰐ではなくドラゴンに近い。 ただ翼は無いため空を飛ばれる心配は無さそうだ。 兎に角これ以上被害がでる前に倒す。 戦闘用の御札を取り出すと霊力を込めて投げつける。 札は綺麗に命中すると同時に爆発し、爆炎が化け物を包み込む。 まずは様子見だが……どうだ? 「……っ!!」 空気の乱れを感じて咄嗟にその場から飛び上がる。 すると私が先程までいた所を炎が通り抜けたのが見えて少し驚く。 今まで戦ってきたのはこんな炎を出しはしなかったからだ。 もう一度降り立ち化け物を見据える。 私の攻撃はその鱗に阻まれたようで余り効果は無かったようだ。 だったら…… 「……霊札展開」 その言葉と共に私の周りに淡い光に包まれた札が五枚展開された。
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