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私の霊術の使用方法は二つ程に分けられる。
まずは普通に使う霊術。
先程の飛翔がそれに当たり、他にも風の真空刃や衝撃波、治癒術などがそれに当たる。
もう一つはこれ、霊札展開によって展開した御札に霊力と共に性質を纏わせて使う霊術だ。
性質には幾つか種類があり、対象を斬り裂く『斬』、守りの障壁を発動させる『守』、爆発を起こす『爆』、相手を拘束する『縛』、自身の体感速度を倍にする『時』などがある。
それぞれ強力な力を持っているがデメリットが幾つか存在する。
まず、御札にその性質を持たせるために通常より多くの霊力を必要とする。
次に御札を展開できるのは五枚まで、それに一度性質を纏わせて効力を発揮した御札は燃え尽きて無くなってしまう。
こちらは札を補充すれば解決可能だが、もう一度展開するのに一呼吸置かなくてはならない。
他には『時』の術式を発動させた時に体にかかる反動が大きいことや、展開している御札を維持するための霊力消費などがある。
霊札展開によって出した御札には全て淡い光を纏わせている。
これは私の意志でコントロールできるように術式をかけているため、その副事象というかそんなんである。
と、言うわけで本気を出しました。
はい、さっきまで嘗めてかかってましたごめんなさい。
「…霊札『斬』」
側に浮いている一つに『斬』の性質を付与、これによってこの札は物を斬ることに特化した物になった。
鱗の事も計算に入れて通常より強めに霊力を込め……
「投射!」
化け物に向かって手を振りかざすと性質を付与させた御札が飛んでいき、その足を綺麗に斬り裂いた。
……あ、今のを見た感じ多めに霊力込めなくても斬れたわ
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