プロローグ『もう二度と』

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「―……誰……か、いな……い…の…?」 薄暗い廃墟の通路で、僕はもう何度目か分からない問いかけをした。 ダメだ…。…うっ! 「ごほっ!…ごほっごほっ!」 …やっばい、意識が…? ふと、何処かから物音が聞こえて来た。 !あ、足音っ!い、行かなきゃ…。 ふらつく足を精一杯動かし、その方向に行こうとした、その時。 「…!?」 天井の数か所に亀裂が走り、切り取られた部分が小さな少年目掛けて降り注いだ。 あ…。
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