Prologue

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過ぎ去った季節も、積み上がった思い出も、今となっては煩わしいだけのものとなった。 結局、口約束なんてそんなものだったのだ。 子供じみた「ごっこ遊び」。 空笑いと共にため息がこぼれる。 わかっていてもやめられない。 だって“それ”が唯一の繋がりだから。 1番になりたかった。 でも、繋がっていられるなら2番でも甘んじて受け入れる。 そう考えていた。 甘い言葉が自分だけのものじゃなくなっても優しい眼差しが自分に向いている間は幸せだと思っていた。 だけど気がついたんだ。 もう、希望は一欠片も残っていないことに……。
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