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思い足取りで会社に向かえば、なんとなく会いたいような会いたくないような背中が……
「お…は…」
知らん顔もできず、つい声をかけてしまった。
「あ、おはようござい…うはっ!?どうしたんですか?顔色が…あ、クマが出来てますよ」
最初は驚いた顔をした天道だが、難しいかおで俺の目をじっと見る。
ひどいってのは、口の出さなくてもわかるわ。
「あ~あ~…髪はイマイチだし、ネクタイは曲がってるし。これじゃあオッサン化が加速しちゃいますよ」
「お…オッサン…」
それでも、容赦なくツボの一つを突かれ、俺は唇を噛み締め天道を見た。
「てんどー…俺って…やっぱりオッサンかな…?」
「は?」
首を傾げて眉を寄せて俺を見ている。
俺にとっては、裕太郎くんからの相談や報告を受けなかったことも引っかかっているのだ。
その理由が気になっているのもある。
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