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「は?俺狙い…って何スか?あはははっ…もう、アイツの勘違いもたいがいなんで」
天道は『またまたぁ~』と笑っているが、“知らない・気づかない”ってことはいろんな意味で幸せなこともあるんだな。
「いや、陽向くんの直感と観察力と言うか洞察力?彼、高校生なのにさあ。いやあ感心したよ」
「はあ?」
「だって俺は、本当に陽向くんに出会った頃はけっこう興味を持ってたからな。おまえに…」
ガタンッと椅子から落ちそうになりながら、目を丸くし口を半開きにして俺を凝視している。
「色々気になる可愛いヤツだとは思っていたんだからな。本気になる手前だ。やっぱ、引いたか?」
「いえ、そんなことは…」
かなりの驚きがあったであろう天道の目は、本人は気づいてないだろうけど、ヤバかったなあって遠い目をしている。
まあ、こじらせ王子な陽向くんの機嫌を損なわなくてやれやれってとこか?
わからなくもないけど。
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