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思い切って目を開くと、いつの間にか外が真っ暗になっていた。
変化はそれだけではない。綺麗に整理された教室の机、その上に一輪の花がそれぞれ手向けられていた。死者を暗示するかのように。
気が滅入りそうになりながら後ずさると、正面の黒板に目がいった。そこにはクラスメート達の綴ったコメントが隙間なく書かれていた。
タスケテ コワイ シニタクナイ クライ イヤダ ユルシテ イタイ サムイ……
危険を感じて脱出しようと試みるが、扉は開かない。近くにあった椅子を力の限りぶつけるが、びくともしない。
残す脱出口は、窓。駆けだした瞬間、教室の電気が光を失う。闇の中、手探りで目的地まで辿り着き、すがる気持ちで窓に手をかける。
――開く! 開くぞ! 助かった!
窓を全開にして身を乗り出す。その眼下に飛び込んできたのは、10メートルの高さ。このまま飛び出せば、ただでは済まない事など分かっている。しかし躊躇はなかった。
――どうせ殺されてしまうのなら、いっそ自分で……!
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