Epilogue

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……遺体の服から、財布が転げ落ちた。 見慣れた財布……それを拾って中身を確認すると、免許証が現れる。 【美空 純】……ぼくの、婚約者の名前と同一だった…… ついこの間、嫌がるぼくと無理やり撮ったプリクラには『ずっと一緒だよ』という文字が入れられていた…… ……そうだ……ようやく全てを思い出した…… 来栖高校の事……音無涅槃の事……阿国ハイネの事……クラスメートの皆…… 美空も新型麻薬に侵されていた……ぼくと同じように記憶障害に陥っていたのだとしたら……適切な治療を受けられず、長い間ずっと殺戮衝動に苛まれていたのだとしたら…… 「うぁ……あ…………あぁあ…………! あぁぁああああぁぁあああああああああああぁああッッッ!!!!」 悲しいのに……! 辛いのに……! こんなにも、痛いのに……! ぼくの中の怪物が、更に囁いてくる……! もっと殺せ……! もっと殺せと……ッッ!!
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