ゼロ

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 最低限の警戒はしておくべきだった。なんて思うのはいつだって後の祭り。  それはもうびっくりしましたよ。  いきなり青白い光を放ちながら彼女(?)が話し掛けて来るんですから。いや、勝手に喋ってただけか。俺の意志などお構いなし。 『召喚個体識別番号158694 種族 ヒューマン 性別 男 ランク E レベル 1  検索終了、この個体の適性検査を始めます。  適性検査完了。検査の結果ダンジョンコア使用条件を満たしました。  この個体のダンジョンコア使用を認めます』 「な、なにこの上から目線!!おうぐえおぉお~っ」 『記憶の除去を確認……エラー、一部記憶の残存を確認。再検討、検討完了、脅威判定F。コア稼働準備を続行します』  頭のなかをかき混ぜられた感じだ、かなりかなーり気持ち悪い!ちょっと泣きそう。個体識別番号とか、俺は和牛ですか?しかも、いきなりこんな所に缶詰めにしておいて勝手に……あれ、今、さらっと記憶の除去とか言いやがりましたよね、この石っころ!しかも再検討早くね?  一定のリズムで青白く点滅を繰り返すクリスタルをただ呆然と眺めている。なにぶん頭がはっきりしないので、このあまりに理不尽なことをつらつら言う石っころに怒り狂える程状況が理解出来ていなかったワケで。 『召喚個体識別番号 158694 以上の個体と同調を開始します』 「ぐ、ぐげらーーー!!なんかあ、あたまにゅるぬるぅ~ん!」 『同調完了、ダンジョンコア起動します』
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