イチ

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 沈黙に包まれた暗い部屋にクリスタルの灯りだけが淡く輝いている。しばらくして、キシキシと木組みのベッドが音を立てていたことではじめて気付いた。  自分が震えていることを。  アレハホントウダ。 『ガザ……ジーー』  またノイズ。驚いてコアを床に落として、ハッとして回収する。どこも亀裂などは見つからない。良かった、胸を撫で下ろすとあの淡々とした女性の声。 『ダンジョン制作が可能になりました。 初回得点としてサポートモンスターを一体消費ポイント0で召喚できます』 「モン、スター?」 『召喚可能モンスターはマスターのレベル、ランク、称号により変動します。武具、備品も同様です。また、特定条件下にてランダムに作成、召喚できる物もあります。マスター及びモンスターのレベル等を確認する際は“ステータス確認”と明言下さい』 「モンスターなんて召喚したら俺はどうなっちゃうんの?食われたりしない?」 『基本的にはマスターの指示に従いますが、現ランクが必要ランクを下回りモンスターを召喚、又は召喚時に何らかの障害が加わった場合、指示に従わない事があります。尚、如何なる場合においても暴走の可能性があります。発生確率5%未満』  暴走発生率5%。無いことはない数字だ。慎重にモンスターは選ばなくては。しかし、一応聞いておきたいことがある。 「コアさん、そういう時どうやって対処するん?」 『危険度が低い対処法としてポイント還元があります。還元ポイントは召喚ポイントの半分になります。暴走時は撃破、又はマスターのランクが規定値を超えない限り還元できません』 「何それあっぶなっ!つまり、もしヤバイ奴を呼び出したら俺が何とかしろ、と」  無責任だなぁ、と石っころに恨めしげな目線を送ったところで何も返答がないのは言うまでもない。と、そこへ石っころは更なる爆弾を投下した。 『尚、アシストモンスター召喚特典は後1時間23分で消滅します』 「えええええっ!!!まっ、待って!わかった!分かった!選ぶ!いや、そ、そ、そ、その前にしゅ、しゅて確認しなきゃっ!どんなモンスターが出るか、こ、心の準備しなきゃっ!」
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