序章

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「俺は坂本 浩司。一年の頃からお前らも知っていると思うが面倒臭い事は嫌いだ」 またそれかよー、三年間同じ話しか出来ないのかー? 再び教室の至る所からそんな声が上げられた。 先生は指を三本立て、 「良いか?これから言う三つは必ず守れ。一つ、俺に迷惑をかけるな。二つ、周りの邪魔になるような事をするな。三つ、あとは安全に気を付け、絶対に死ぬな。この三つを守ってくれたら基本的に何をやってくれても構わない」 皆黙って重々しく頷く。 「最後に一つ、彼氏彼女が出来た場合必ず報告する事」 「「「「えー」」」」 至るところで反論の声が上がるなか、たった一人はピンと真っ直ぐ手を上げ 「先生!俺実は――」 「――あー、面倒だからまた今度な。以上でホームルームは終わり!ちゃっちゃと解散しろ。最後の忘れんなよ」 そう言って手を振りながら教室を出て行った。
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