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「んぁー…よーやく授業終わった…」
最後の授業が終わり
高屋 俊哉は伸びをして、HRが終わるのを待った
「さて、図書室行くとするか…」
読み終わった本を持ち、図書室に向かった
図書委員に返却の手続きを済ませ、元の所に本を返す
そして、次に何を借りようかと適当に見て、借りようと思った本を手に取り
パラパラと捲り、巻末の図書カードを取ろうとすると
「…誰だろ」
僕は図書カードに書かれた
「南 春」
と言う貸し出し人の名前に目が入った
「…また…この人か」
僕のことが借りようとしている本に、必ずこの名前が書かれていた
「何で俺が借りようとしているのに全部名前があるもんな…どんな人だろ…あってみたいな」
そんな好奇心が生まれ、そのまま小説をカウンターに持って行き、借りた
内容は2人の運命的な出会いが書かれた物だった
「はい。これでHR終わります。礼」
何時もより早めにHRが終わり、僕はそのまま図書室に向かうと、まだ図書室は開いてなかった
「…まだかな…」
そして5分くらい待っていると、パタパタと廊下が鳴る音がして
1人の男子生徒が鍵を片手に図書室に向かってきた
「はぁ…はぁ…すいません、お待たせして!今開けますね!」
そう言って急いで鍵を開けて、中に入った
僕もそれに続き、中に入る
そして返却手続きをして、元の所に直そうとすると
「あっ、南君!ごめんね、少し会議あって」
図書館司書の人が図書室に入って、その男子生徒に謝りながらカウンターに入って行った
ん…南…南
「いえいえ!お勤め、ご苦労様です!」
そして、その南と呼ばれた男子生徒は嬉しそうにカバンを開け一冊の本を取って、本棚に向かった
僕も後を追うと、昨日の本棚と同じ所で、そして
「次は…これでも読もうかな」
そして手に取ったのは僕がまさに読もうと考えてた小説だった
「ふふふーん!楽しみだな!」
それを見た僕は確信した。こいつが…こいつが南春なんだなって
「あっ…あの、どうしました?」
南は、さっきから僕がずっと見てるのを不審に思ったのか、俺に話しかけてきた
「あのさ…君って…南春君?」
「え…はい…そうですが?」
そうか…こいつが…
「あのさ…南春君…ずっと君に会いたかった。好きだ」
人生初の一目惚れをしてしまった
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