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「おっと…もう終わりか…」
7時前のチャイムが鳴り、校内アナウンスでも、文化系クラブの下校を促す放送が入った
文化系クラブはこの時間には帰ることとなっており、運動部はまだ練習をしている
「だな…帰るとするか」
パソコンを切り、コンピュータルームの鍵を閉めて職員室に返し、外に出た
「それにしても、いつもあんなことしてんだな」
「あぁ。本、選ぶの楽しいし」
「いーなー…俺も選びたかったな」
そう言って、春は口を尖らした
「けど、僕と春、とことん趣味合うし、別にいいんじゃねーか?お前が読みたいと思う本、僕も読みたいと思う本だし」
「む…そういや、そうだな…」
「やっぱり、何か運命的なので繋がってんだな。僕と春」
「ぶっ!?んな!?ななな!んなこと!」
「無いわけ無いだろ?…現に、こんなにも趣味合うし、同じ学校だし、同じ委員会だし」
「うぅ…あーもぅ!知らん!帰る!」
春はそのままカバンを持って教室を出た
「…あれが…ツンデレ…か?」
そう心に秘めながら後を追った
「んぁー…寝よかな…」
予習を終わらせた僕はそのままベッドに入ろうとすると
「ん…メール?…誰だろ」
メールを開くと春からだった
<本文
今日はありがと!楽しかった!
俺のリクエストの本、たくさん入れてくれてありがとな!
読むのが楽しみだ!
後……
お前のこと…嫌いじゃ…なくなった
お休み…俊哉>
読んだ後俺はそのままケータイを閉じて、部屋の明かりを消して
頭から布団を被り
「…っ…!反則だろ…!」
僕は暫く布団の中で悶えるしかなかった
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