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泣いて、哭いた。
「存在証明。あー!煩い!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!ボクは、何もなれないよ!そうだよ、何もなれやしない!ウソだらけの体!」
夜の道で1人哭いてた・・・。
もう嫌だよ・・・。
どうしもうもない屈辱感が襲ってきた。
心が痛い。
誰か助けてよ。
聞いてよ。
母さん・・・父さん・・・。
ボクを見てよ。
少しでもよかった。
兄さんや姉さんみたいな愛が本当は欲しかったけど、それは望んだいけなかった。
だから本当に、ちょっとでよかったんだよ。
完成したいよ。
ズルしたいよ。
ねぇ。どうやったらなれるのか。
「今、解答を」
ウソだらけの体を震わせながら、膝と手を道について叫んでた。
周りの人の目を気にしてなかった。
でも、わかってた。
変われないって事を。
ーー本当に?
「変われないの・・・?」
声は震えてた。
自分でも気付いてたくらいに。
ボクは飼われたいの?
誰に・・・?
ー何もないー?
違う!
こんなのボクじゃない!
どうしようもなく泣き叫んだ。
涙が止まらなかった。
そっかそっか。
ボクは正直者じゃなかった。
大切な事を今の今まで溜め込んでたようだ。
心の、傷が溢れた。
縫い目はほどけて引きちぎれるみたいに。
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