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「フェイ!何処に居るの!」村の中を叫びながら駆け回る
「ハァハァ…何処にもいない…」立ち止まり息を整える
「村には居ない…山頂の丘かな。どうか無事でいて…フェイ!」
そして山頂を目指し走り出した
同時刻…
フェイは山道の中腹をトボトボと歩いていた
「またやっちまったな…はぁ」ため息をつき肩を落としながら歩く
「リリア怒ると怖いんだよな~はぁ」二度目のため息をつき立ち止まる
数十メートル先に黒いローブの人物が立っていた
「誰だろ…?まぁいいや」
気にはなるが急がないとまずいと思い走り出す
そして黒ローブの人物の横を走り抜ける
「今笑っていたような…きのせいだな」
そして村の入口付近まで走り続けた
「ふぅ…後少しだな」
立ち止まり汗を拭い一人愚痴る
「はぁ…リリア怒ってるよな~行きたくないな…
でも行かないと余計怒るし…はぁ。」
指輪を太陽に向ける
「意外に綺麗なもんだな。落とした人困ってるかもな。…村に着いたら探すか」
そして…歩き出す
「ん?あれ?ここさっき通ったはず…」
辺りを見回すと数十メートル先に黒いローブの人物がいた
ゆっくりと黒のローブの人物がフェイの方を向き不敵な笑みを浮かべる
「え?さっきの…」
嫌な予感がした。背筋に寒気が通り身が震える。
「誰だよお前!答えろよ!」
ゆらりゆらりとフェイに近づく
「来るなよ…来るなよ!」恐怖で声が震える
背を向け逃げ出そうとしたが足が竦み動けない
振り向くと真後ろに黒のローブの人物がいた
「オマエノナマエ…チョウダイ」
そして[誰も居ない]山道で少年の叫びが響き渡った
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