序章

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いつも通りに学校が終わり、生徒が帰路につく。 色とりどりの傘が水をはじいてポツポツと楽しそうに歌を歌っている。 私は雨が嫌いだ。 じめじめして、私の気持ちを切なくさせる。 だが、雨は自然にとっては恵みの雨。 植物が元気になるって、おばあちゃんが言っていた。 私のおばあちゃんは幼い頃に両親を亡くした私にとっては、親のような存在でいつも私に様々な事を教えてくれた。 そのおばあちゃんが、三日前に忽然と姿を消したのだ。 おばあちゃん……どこにいるの…?
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