序章

2/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
そこはとある葬儀屋 店名は[BLACK CORT] 勿論、葬儀屋であるから お客さんを引き受けるのが商売なワケで 今日もまた仕事が一件… ガチャリ   「やぁ、いらっしゃ~い」   入った途端、妙に明るい挨拶をするスーツ姿の店内の男 どうやら座っている位置から推測して彼が受付のようだ 入ってきたお客が本来の用事も忘れて怒り狂う   「お前ぇ葬儀屋だろ!?なのに変に明るい挨拶しやがって!馬鹿にしてんのか?」   怒るお客を前にしてもまだ飄々とした態度の受付の男    「まぁまぁコーヒーでもどうぞ、落ち着いて下さいよ。」   受付の男がそう言うと店の奥から無表情の女がコーヒーを持ってきた   「で、誰のお葬式ですか?」    仕事の話はするが飄々とした調子はそのままである 腹立たしさを含みながら書類を出す   「ほらよ、コイツだよ」   乱暴に書類を置く   「コイツ呼ばわりですか…」    小声で呟きながら受付が書類に目を通す
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!