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・・・・・・・・・
キーン カキーン
しばらく歩くと、金属が互いにぶつかるような音がしてきた。
「これは、人がいるのかもしれない・・・・・!!」
そんな希望に胸を膨らませ、近づいてみるとそこでは人が戦っていた。
状況は、
天使1人
VS
戦士3人、シーフ2人。
これは、なんだ。
非道だな。
1人で応戦してるにはしてるけれど、5人を相手にするのはかなりきつそうだ。
・・・と、そんなことを考えているとその人のHPがレッドゾーンへと突入した。
(HPの表記は、見る限り通常は緑、半分以下で黄色、1/4以下で赤のようだ。)
「これはなりふり構ってはいられないようだな・・・・・」
自分がどんな顔をしているのか、どんな服装をしているかが気になったが、そんな余裕はないらしい。
俺はすぐに彼女 (その人は、外見からして女の子だった。) のところへと走った。
「・・・・・・おいガキ、そこをどけろよ?痛い目見るぞ?」
戦士の1人(仮に戦士A)が、ニヤニヤして脅してくる。
うぅ、怖っ!
そんな内心を知られないように目を細める。
「いい度胸じゃないかっ!」
といいつつ剣を振り上げた。
えぇっ!? 武器もってないよ、どうしよう・・・・?
ーガキィン!ー
「ッ!?」
とっさに後ろの女の子が持っていた剣で防ぐ。
「ちょ、ちょっと?」
何か言っているようだが今は無視。
「はあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
今度はこっちから。
剣を押し返し、わき腹を斬る。剣道で言うと胴だ。
「っぐ・・・!?」
AのHPバーが赤へと突入する。
もちろん一撃ではなく、天使さんが頑張ってくれてたおかげだ。
「!?っ、か、回復薬を・・・・ッ!!」
何か異常に慌てているみたいだ。
この隙に、
「えいっと」
攻撃してやれば、何とかなるんじゃないか?
案の定、そいつのHPは見事に吹っ飛んだ。
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