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ハッ!! ハッ!! ハッ 荒い吐息が漏れて、じっとりとした手汗は気持ち悪くスカートでゴシゴシと拭いてもすぐに手汗が吹き出した。心臓は壊れそうなくらいに打ち鳴らし吐息も自然と荒くなった。
ウチらはよく三人でつるむことが多かった。学校でも一緒、買い物や遊びに行くことも三人で多い。たぶん、仲良し三人組と言ってもいいかもしれない。
「なんで、こんなことになったの?」
窓を開けようとしても接着剤で貼り付けたようにびくりともしない。窓ガラスを椅子で割ろうとしても割れなかった。
呼吸を整え、壁に寄りかかる。優美[ユウミ]と千由[チユ]はどうしただろう、気になっても動けなかった。
「肝試ししない?」
三人組の中でもリーダー格の優美が、ファミレスで宿題をしていた時にそんなことを言った。なんでも学校にお化けが出るらしい。
気弱な千由はすぐに頷いていたけれど、かなり嫌がってことは明白でウチも乗り気になれなかった。夜の学校に忍び込んだことがバレれば停学じゃすまないかもしれないけれど、優美の一言。
「怖いの?」
その言葉にカチンときた私は臆病ではないことを証明するために学校に忍び込むことを決めた。これが終わり、バットエンドの物語の始まりだった。
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