花、はな、ハナ…?

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 次に花を貰ったのは、昼食の片付けをし終わった時だった。  6人分の皿とスプーン(因みに今日の昼食はオムライスだった)を仕舞い終えて自室で愛用の音楽プレイヤーで曲を聞いていると、両手を後ろにして、明らかに何かを隠し持っているモモが満面の笑みを浮かべてやって来た。  「団長さーん!」  「…今度はキサラギか…」  「??」  「いや、こっちの話だ」  モモはまだ少し気になるような顔をしていたが、すぐにいつものテンションに戻った。年相応の明るい笑顔だ。  「で、何の用だ?」  「?用ってなんですか?」  「…用があるからわざわざ部屋まで来たんじゃないのか?」  「あー!そうだ、忘れてました!コレ!コレを渡したかったんです!」  慌ただしくモモが取り出したのは、淡いピンク色の。  「カーネーション…?」  「はい。あ、私これから買い物なんで。じゃ!」  「は?おい、ちょキサラギ?!」  また、カーネーション?どうしてなのか聞く間もなく、モモは出かけていってしまった。  (カノだけじゃなくて、キサラギも…?)  前ポケットからカノから貰った赤いカーネーションを取りだし、ピンク色のカーネーションと並べて机においた。キドとしてはピンク色の方が好きなのだが、何故だか赤い方に目がいってしまう。  それは、最初に貰ったからなのか。それとも…。  「そんなわけ、無いだろ…」  そろそろ洗濯物は乾いただろうか。それにこのカーネーション、水にさしてやらないと駄目だろう。  (確か台所に一輪挿しがあったな…)  キドは赤いカーネーションを前ポケットに入れ、ピンク色のカーネーションを手に台所に向かった。
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