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なんでそんなことを思いついたのか、自分でもよくわからない。
ひょっとしたら、あれ、に関して、なにか、無意識のうちに気付いていたのかもしれないが、さしたる確信はなく、なんとも言い難い。
とにかく、わけがよくわからないままに、「私」は意識を集中させた。
なにかに意識を集中させることは、子供の頃から得意だった。
結果としては、成功したとは言えないだろう。
ただある時間帯、ほんの短い間ではあるが、あれ、が、ほんのわずかながら私の意志どおりになったような気がしたのだ。
――もしかしたら、訓練しだいでは自由に扱えるようになるのだはないか?
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