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自信がまるでなかったにもかかわらず、そう思い立ったときの湧き上がる喜びは、自分でも驚くほどのものだった。
あれこれ、いろいろな思惑が浮かんでは消えたのを覚えている。
もし、思い通りに使いこなせるのなら。
あんなことやこんなことが、できるのではないか、と。
ただその時は、最終目標のことまでは頭がまわらなかった。
その時には、思いもよらなかったからである。
・
最後のジャンプが完成するまでに、それほど時間はかからなかった。
慣れと心の強い渇望が後押ししたのだ。
これで完全に、あれ、をコントロールすることが出来る。
あとは探すだけだ。
・
適当なところに車を停め、適当に歩く。
適当とはいっても、守らなければならないルールが一つある。
それは人目につかないことだ。
それだけは絶対に守らないと、それこそ死活問題になってしまうからだ。
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