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私、綾川エイミーはとあるビルの一角の事務所のドアのチャイムを押した。
するとすぐドアが開いて中から顔を出したのは、トレードマークの帽子を被り、丸型の小さな眼鏡をかけた男性…エルモ社長だ。
「こんにちわ」
「あぁ、エイミーさん。いらっしゃい。クレアちゃん、エイミーさん来ましたよ!」
社長が事務所の中にいるクレアちゃんに声をかける。
「はあ~い!ちょっと待ってて?」
奥の方で声が聞こえるだけで、姿は見えない。
社長に促されて、私は事務所の中へと入った。
クレア・チェンちゃん。
銀河を駆ける歌姫で、私がこちらに来てから仲良くさせてもらっている。
ブラッド小隊のキリナ隊長の義妹で、隊長は大のシスコン。
「ごめんね、お待たせ!」
クレアちゃんの宣伝用のポスターを眺めていた私が振り返ると、そこにはクレアちゃんが立っていた。
「撮影長引いちゃって、バタバタしちゃった」
クレアちゃんが顔の前で両手を合わせてごめんね、という感じで言った。
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