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「ねぇ花梨…本当にどこ行くの?」
「あと少しでつくって!」
放課後。私と花梨は学校の裏山にきていた。一応しっかりとした道を私と花梨は歩いているが、その道幅は狭い。人が一人通れるかくらいの広さだ。その横には沢山の大木が何十本と並んでいる。森の中にいるって感じだ。
「ほら!だんだん見えてきたぜ!」
花梨が私たちが進むほうを指さしながら言った。あの建物…旧校舎?
私たちが通う下江高校は5年前に新しく新校舎ができた。それにより、現在旧校舎に足を踏み入れる人はめったにいない。立ち入り禁止というわけではないため、学校の七不思議とかで、おもしろ半分に訪れる人もいる。
「ちょっと…もしかして…あそこにいくの?」
見るからにボロボロの旧校舎。校舎の壁に書かれている落書きが目立つ。
「そうだよ!」
一方花梨はあいかわらずの笑顔でどんどん歩いていく。
「…私怖いのとか得意じゃないのに。」
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