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ぼんやりとそんなことを考えていると、いきなり先生が教室の右奥を指差した。
「あそこ、空いてる奥の席……ああ、陽菜。陽菜の隣の席だ」
「………?」
ハルナって誰だろう。
じっと目をこらすと先生の指が示す場所に、空席を、発見した。
その隣に座っている髪の長い女の子が手を挙げた。
「七海さん、ここだよ~」
私もニコニコと笑いながら、その子のところに歩いていった。
今日から、私の新しい生活の第一歩。
パパは仕事でアメリカ、……ママは、もういない。一人きりの生活の始まりだ。
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