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―広間
ガラッ
『あ…俺たちが最後か』
夕飯の時間だと呼ばれ二人で広間に行くともう皆集まっていた
嶺「…」
『ほら、嶺司
夕月に挨拶は?』
ムスッと夕月を睨む嶺司に声をかける刹也
嶺「…式部嶺司」
名前だけ告げると自分の席へ言ってしまう嶺司
『ごめんね、夕月
嶺司も悪い奴じゃないから』
夕「あ…はいっ
えっと祗王夕月です、よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げる夕月
嶺司の隣に刹也が座った事で食事が始まる
『…』
嶺「…ごめんなさい」
『∑どうした!?』
小声だが嶺司がいきなり謝りだしたことに驚く刹也
嶺「アノ人とちゃんと話さなかったから…
刹也、怒ってる…?」
『あぁ、少しずつ話せるようになればいいと思ってるから
だから俺は怒ってないよ』
嶺司に笑いかける
嶺「ん…
なら、食欲ないの?」
『あ…』
殆ど手付かずの夕飯を指差す嶺司
『最近余り食べれなくてね
嶺司が食べたいのあったら食べていいよ』
嶺「もっと食べないと倒れる…」
『そんな柔な身体してないから』
千「…刹也くん
口に合わなかった?」
殆ど口がつけられてない刹也の膳を見て千紫郎は刹也に声をかける
『あ…いえ
最近余り食欲がないだけです』
千「ならお粥か何か作ってこようか?」
『∑大丈夫ですから』
千「そう?」
嶺(刹也…)
嶺司は千紫郎と話してるのが気に入らないのかギュッと刹也の服の端を掴む
『はいはい…』(可愛いことすんだからな…)
ポンポンと嶺司の頭を撫でてやる
嶺「っ///」
皆がいるからかいつも以上に嶺司は真っ赤になって俯く
「「…」」
『あ…つい…』
椿「本当、刹也の前だと変わるわねー」
『はは…』
嶺「…ごちそうさまっ///」
『ぁ…行っちゃった』
嶺司は食べ終えた食器を持ってさっさと部屋を出て行った
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