北の里

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すると、道の向こう側から犬の遠吠えが聞こえたかと思ったら、若者の前に大型犬が現れて。 ぐぅるーガぅるー と威嚇の声をあげる。 野獣たちは後退りして行き林の中へと消えて行った。 「ギン~。」 道の向こう側から、飼い犬の名前を呼ぶ少女が姿を見せる。 若者には月の光が反射して、女神なのか?美しい少女に見えていた。 「大丈夫でした?殿方。」 「あっありがとう。君の犬かね?」 「はい。ギンと言います。」 「ギン。ありがとう。」 と若者は犬の頭を撫でていた。
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