北の里

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それから、明里は家に帰り。 竹篭を風呂敷に包み背中で縛り、熊避けの杖を持って、ギンと山に登る。 熊避けの鈴を鳴らしながら進む。 山の頂上付近に雪は残っていた。 その雪を竹篭に押さえつけていき筍の皮でくるむ。 そうすることで溶ける時間を稼げるのであった。 明里は風呂敷を縛り、ギンと一緒に山を降りて行く。 山を降りきったところで、ギンの背中に竹篭の風呂敷を縛り着けて。 「ギン。お願い喜吉様のところへ。」 そう言って、ギンの背中を叩く。 ギンは賢い犬で… 何処に行けばいいのか分かっていた。
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