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「えらく沢山あるな」
思ったことが口から零れたが、兎頭はカタログを物凄い勢いでめくっていた為気付かなかったようだ。
「それは勿論ですよマイスター!マイスター方はダンジョンから外に出られないのですから!少しくらい優遇されなければ不公平ってものですね!さあさあもうご理解なさったでしょう、カタログをどうぞ」
不自然なほど間が開いて返事があった。気が付いていたのか。どうやら目的のページまで到達したらしい、兎頭がカタログを大きく広げて俺に向かって投げつけようとし、思い直したのかウインドウに押し付けた。
「マイスターの現在の体力ではまた殺してしまいかねませんからね!穏やかにいかないといけませんでしたね!」
なんとも物騒な兎頭だったが俺はそれよりもウインドウに広がった一覧を見るほうが忙しかった。この臭い囚人服と足枷からおさらばしたかったのだ。
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