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数日後、その話を受けることにした
連絡をするとすごく喜んでくれ
「よろしく、副社長」
「こちらこそ」
俺たちはかたく握手を交わした
にやりと笑う副社長は、それからすぐに日本へと戻っていった
俺は残務などを終えて、副社長から数ヶ月遅れて日本へ向かう飛行機に乗ったのだ
彼女へのお土産をたくさん持って
手帳に挟んだ二人の写真を見ながら彼女のことを思い出してた
満面の笑顔の彼女はまだ高校生だった
あれから、何年たっただろうか
左手のシルバーリングに視線を落とす
彼女にねだられたのはいつのことだっただろう
いつしか彼女からの連絡は途絶えてしまったけれど
、俺の気持ちは変わってない
だけど……
彼女も同じ気持ちだろうか
俺の帰国を喜んでくれるのだろうか
昔と変わらない笑顔を俺に向けてくれるのだろうか
もしかしたらもう……
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