―第③章―プリンス再び

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ある日、史季(フミキ)が気合いの入っている美恵にこう聞いた。 「なあ美恵さん。どうして最近そんなに気合い入ってるの?」 それに対して美恵は、 「……出会ったのよ‼‼‼‼‼」 と、すごい力で史季の肩をにぎる。 「出会ったって誰に?」 「プリンスに…」 その後、美恵のプリンスとの出会い話が①時間も続いた… 美恵のプリンスに対する情熱は日を追うごとに増していく。『もう一度会いたい』と心の中で叫び続けた… しかし、人生そうはいかないものだ。あれ以来、プリンスに出会うことはなかった。 暑い日差しが照りつける夏休みがやってこようとしていた。 終業式が終わり、家に帰ろうとしていた美恵は由紀と一緒に歩いていた。いきなり雨が降ってきたので由紀が、 「やっば~い。先に帰るね」 と、言って走って行ってしまった。美恵も急がなくてはと思い走り出した。
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