ジニア

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1 朝日が教室に射す夏の日。 同じような毎日だがやはりどこか違う。 今日は「どこか」ではなくはっきりと違う、と言える。 クラスが騒がしい。 このクラスから英雄が出たからだ。 第二地上急襲部隊。 幼馴染みのマチルが軍学校に居ながらにしての抜擢だった。 子どもたちからヒーローとしての視線を集める部隊だ。 この部隊に入ることを許されると二つの道が選択出来る 戦地へ赴いてヒーローになるか、直接戦地に行くことのない部隊へと昇進するか。 しかし後者を選ぶ者はいない。 臆病者と罵られるからだ。 親、兄弟、親戚と、周りのほとんどが労働者のこの国。 手足となって動く方に情が湧くのか、昇進はしない。 その栄光の部隊にして、死ぬことを約束された部隊の一員にマチルは選ばれた。
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