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「……朝…なのかな?」
監禁生活が二ヶ月が過ぎた
相変わらず、この部屋には光が入らない
「……胡桃は…どこだろ」
部屋にはすでに灯りが付いており、辺りを見渡しても胡桃の姿がなかった
すると、風呂場からシャワーの音が微かにした
「…風呂か…」
時計を見る、どうやら朝の8時を回っており、日にちは土曜日だった
「大学…休みなのかな?」
そういや、俺は大学はどうなってるのかと、不意に思ってしまった
バイト先も、何も言わずに休んでしまったし…誰か、俺の事を心配してるのかと、一瞬思った
けれどと、すぐにどうでも良いと感じる様になった
胡桃が側に居ればそれでいい
胡桃が俺を必要と思ってくれたらそれでいい
そう思うと、他の人や事情はどうでも良いと思う
「あっ、総舵君、お早う。よく眠れた?」
「あぁ、眠れたよ、胡桃」
「良かった。丁度、お風呂入れてたの。総舵君…最近臭うから、洗うね?」
そういや、と思い軽く自分の服を臭う。確かに汗臭い
「まぁ、その匂いが総舵君の匂いなんだけどね」
そう言って胡桃は俺を抱きしめ
スーッと匂いをかいた
「…けど、少し汗臭いね」
「まぁ、しばらく風呂なんて入ってねーからな…」
「なら、入ろうか。立てる?」
暫く立つと言う事をしてないから、立つと言う事がどの様な事か体感してなかったけど、すんなりと立つ事ができた
「逃げないでね、一応…鎖は持ってるから」
「逃げないよ…胡桃から、離れない」
「…ありがとう」
俺はそのまま風呂場に行き、首輪を外されて服を脱ごうとしたが…
「…胡桃…恥ずかしい」
「あっ…ご…ごめん…で…でも…鎖あるからさ…」
胡桃は顔を真っ赤にしながら俺に背中を向けた
「か…体ぐらい…洗えるよね?」
「お…おぅ…できるけど?」
流石にそこまでは衰えてないと思うがな…
「な…なら、外で待ってるから」
そう言って、手にした鎖を離し、俺は浴槽に入った
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