第二話【マックと神田川と二十二歳年下の女の子】

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 「ワタシ、何歳までカレシと付き合って良いのかな?」  年齢の問題とも思えないが、彼女もどこかで断ち切らなければいけないとわかっているのだろう。  くわえタバコのまま無言で駅まで歩いた。  パチンコ・ロイヤルは今も残っている。  別れ際。スクランブル交差点で信号待ち。  「君とカレシが行き着くところまで行ってどろどろになったとしても、それはそれで良いと思う。でも、カレシの奥さんが可哀想ではないか。私はそう思う」  凄まじくトンチンカンなことを言ったような気もする。  あるいは、平凡すぎて反吐が出るような台詞を吐いたような気もする。  でもそれは、偽らざる私の本音だった。
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