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「嘘つけ! 目線が……」
「まあまあ。落ち着いて下さい。”アネス”さん」
戸惑いながら視線を外すと、体格と不釣り合いな大剣の鞘が目に入った。
所々に錆がきており、手入れは今一つ行き届いていない様だ。
「……」
――それにしても、一体何の用があってここへ来たんだろう?
「……おい!」
――まさか、この村には隠された秘宝が……って、それはないか。
「おい! 聞いてんのか!?」
「はいっ!?」
思案に耽っていた僕へ強い口調で言葉を飛ばし、アネスは軽く舌打ちをした。
――なんて怖い女の子だろう……
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