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「気味が悪い」「お化けが出てくる」「人間が食べられてしまった」等のオカルト話がどんどん聞こえてくる。
ある一人の男の子が言う。
「あの建物内にある光っている玉を見つけて持ってくると願いが叶うという話。
憐はその噂話を聞いて大地をその場所へと連れて行った。
周りは暗く普通ならばご飯を食べている時間帯である。
二人は廃墟と化す建物を目の前にボーっと突っ立っていた。
「憐君……本当に行くの? 僕、怖いよー……」と泣きそうな表情で声は震わせながら憐の袖をきっちりと掴みながら話した。
「当たり前だろ、光っている玉を持ち帰って皆に見せつけて自慢したらお前の事を認めてくれるさ! お前は変わらなくちゃいけないんだ……。」と最後は大地に聞こえない声でボソッと話した。
まだ夏なのに気味が悪い寒気がして氷づくようだった。
「憐君……何か怖いよ……何かでそう」大地は身体を震わせながらキョロキョロと顔を忙しく動かしていた。
「俺がいるから心配するなよ!」
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