決意の扉

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いきなりゴミ箱が激しく動いた。  「あー!」二人は驚き抱きついてしまうが、よく見ると野良猫がゴミ箱の上を通った後だった。  それを知った二人はほっと一息いれてもう一つ気づいた事は二人は抱き合っていたのだ。  「おえー……」二人は気分を悪くする。男女で抱き合うならともかく男子同士で抱き合うのは外から見ても気持ちが悪い。  しかし、驚いた中では憐が一番大きく声を出していた。  「もっと不安になってきたんだけど……」と憐に聞こえないように呟いた。  憐の背中を触ると濡れている先ほど驚いたせいなのか汗でビショビショになっていた。  震えている二人は三階まで階段をのぼり、周りを見渡す。  途中でセメントは崩れて割れたガラスは散乱していた。工事の途中らしい……。  憐は散乱しているガラスに何か気づいて大地に言う。  「おい、大地! あれ噂の光の玉じゃないか?」  大地は憐が向かう方向の地面を見てみると光っている玉があった。  しかし拾おうとした瞬間、誰かが先に手を伸ばし拾い取られてしまった。取り上げた相手は背は高いが暗くて顔まではっきりと見えない。  拾った者は言う。
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