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見れば先程までエレベーター内で話していた男性。
私より先に急ぎ足で出ていったと思ってたのに。
「あ、あの……何か?」
「んー……俺もその飲み会に参加してもいい?ってか、参加で」
小さく挙手して、いきなりの参加表明にますます驚く。
「すみませんが、今回は『女子会』ですので、男性の藤崎さんは御遠慮願えますか?」
流石というか……受付嬢なだけあって、ニーッコリと必要以上の笑顔で断る。
「えー……、折角イケメンの先輩を連れて行くかとおもったんだけどなぁ。断られたら仕方ない「そんな事でしたら、有り難くお受け致します!!」……ヨッシ」
変わり身の早さに驚いたけど、私の意見は聞いてくれないのだろうか……。
「……ということだから、後で連絡するね!!」
今度は私に有無を言わせない笑顔で、見つめる。
「あぁ……はい、わかりました。それじゃあ、また……」
脱力感に襲われながらも、とりあえずは家路を目指すことにした。
こんなにも疲れた面接日は初めてだ。
帰ったら真っ先にすることは寝ることだな……と頭の中は睡眠の事で一杯になる。
あ、理仁に今日は晩御飯いらないって伝えなきゃ……。
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