気紛れ

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勢いよくひっぱられて肩が外れそうになりながら、振り向く。 悪魔か、こいつ。 全然お母さんじゃないな。 目を擦ってもお母さんにしか見え… 「ゆーちゃん図書委員でしょ?」 目の前のお母さん… 目の前のにこやかな金髪、 友人の‘’白川 巧‘’はそう言った。 身長は平均の下の下を行く チビお母さんである。 「で、図書委員様に何の用?」 「返し忘れの本が、貸し出し期間を一年過ぎてて(笑)」 にこにこしてると、可愛いのだが しかし、残念すぎるアホっぽさ。 「だから、ゆーちゃんに図書委員代表の権限でなんとかして、って頼んでるの☆おーけー?」 「いいよ(お母さんの頼みだしな)」 「ほんと!?」 俺は微笑んで言う。 「学食のスイーツ一週間分を要求する」 「あはは、分かった」 「委員長に伝えないでよ?本当、あの人、鬼、悪魔、最低人間。」 巧は委員長にトラウマがあるのだろうか。 …委員長ほんと、何したんだ。 あ、ミーティング。と思った時には遅く、ミーティング開始まで五分をきっていた。 そんなこんなの日常である。
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