なにもない。

10/17
前へ
/112ページ
次へ
「あ!でも、日向に似てるのは 憂季も‘’同じ‘’でしょ☆」 くすくす、と笑う。 その、笑い方を何処かで知ってる気がした。 「日向は俺ですよ。」 浅い意味もない、深い意味でもない。ただの小さな反抗だった。 「ふふーん。そっかーでも、‘’依存‘’する者ではなくったんだよね、ゆう。」 見透かしていたのか。 それとも真に受けていないのか。 日向も‘’ゆう‘’と呼ぶ。 空先輩も‘’ゆう‘’と呼ぶ。 銀髪がふわふわと、 俺の首筋を触った。 「ほんとは依存したいんじゃないの?誰かに。」 「甘えたい?」 「それとも認めてほしい?」 狂わされている気がする。 甘い言葉がずらり、と並んだ。 熱い。 熱い。 「‘’依存‘’すればいいじゃん」
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

526人が本棚に入れています
本棚に追加