なにもない。

11/17
前へ
/112ページ
次へ
つーっと、首筋に伝わる温度。 ただ、熱い。 「依存して」 願っているような声で、 俺に何をさせたいのだろう。 一瞬、空気が揺らいだ。 途端、 がぶり 「くっっぁ、っ」 痛い。 わざと、抉るように ぐりぐり、と噛む。 肌をなぞるように舌が動いた。 「っ、そ、らぁ」 やめてくれ。 お願いだから。 痛いのは嫌いだ。 「っは、えろい」 いや、感想とか要らないんで。 「っ本当っやめてっくだ…さい。」 痛い、痛い、痛いから! 「耳とか弱いかな?」 すっ、と動く音がして、 「…っ!!」 左耳を甘噛みされた。 「あれー?ピアスしてるじゃん♪悪い子だなー。ギャップ萌え。」
/112ページ

最初のコメントを投稿しよう!

526人が本棚に入れています
本棚に追加