なにもない。

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「じゃあ、そろそろ帰るね。」 先輩は、すっ、と立ち上がった。 「あ、はい」 「また来るね、憂季☆」 パタン 呆気なく閉じられたドアを見て、 俺は、何か物足りないと思ってしまった。 毒されてる…かもな 「… 」 俺は日向以外に甘えたくない。 誰にも、依存はしたくない。 そう言って自分を固定した。 本当は、出来ないだけなのにね 左耳にそっと、触れる。 日向を思い出していた。 あの、俺の愛しい人。
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