なにもない。

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「だからっ、僕の名前を自分のとmixして他人に教えるの止めてください!!!今日、何人来たと思って…」 サッと手で遮られて少年は口をつぐんだ。 「まったく、先輩には敬意を払ってくれよ?憂」 黒髪の青年はゆらゆらと揺れて笑った。 花が咲くように。 「敬意もなにも、僕は!!」 「やかましい。それ、俺は嫌いなんだけど?憂」 「っごめんなさい」 「うん、いいよ。で、何?」 何もなかったかのように、青年は 微笑んで、また…笑う。 「騙されるのが悪いの…さ」 その言葉を聞いた少年は苦笑いして、こう言った。 「僕の名前はカザマですよ。」 「うん、分かってる」 そんな記憶だ。 いつも無駄話をして。 退屈に勉強をし、 寝て、食べて、日向と過ごす。 黒髪の青年は、日向と云った。 短髪の少年は、憂季と云う。 そんな俺の話。
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