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「ふぅぁ~」
退屈というか、めんどくさい。
‘’もともと、始業式なんて出ない
つもりだったのに‘’と思いながら、隅にある時計だけを見つめて
‘’ 有篠 憂季 ‘’ていうか、俺は欠伸をした。
すると、数人の生徒が非難するように睨んでくる。しかし、俺は気にしてない風に欠伸を続けた。
それもその筈、今は‘’私立三上学園‘’の始業式の真っ最中である。
この場合、常識外れなのは、
俺の方なのだ。
「以上をもって、第54回始業式を終わります。生徒一同は順番に退場してください」
あと、1分で退場して、寮に帰る時間を含めて16分か。
「…早く帰りたい」
そう、呟いた瞬間。
「委員会所属生徒ははミーティングがあります。サボったら■■■と思いなさい。わかりましたか?」
放送禁止用語を告げる理事長。
理事長に黄色い悲鳴をあげる
男子校の生徒達。
異常な光景。
異常な生徒達。
そして、眺めている俺も異常なのだろう。
…
「ゆーちゃん!寝てたでしょ」
なんだ。お母さんか…
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